心に寄り添う医療「緑内障はこわくない」 2/3

東戸塚田園眼科クリニック:滝澤 裕一

取材・執筆 / 石田 亮一

◆ 判断の難しい症状でも最新の装置で緻密に診断

緑内障の初期は自覚症状がほとんどないが、病気が進行すると視野が狭くなったり、見えない部分があることに気づくようになる。これは、眼圧(眼の内部の圧力)が高くなり、網膜を圧迫することが原因である。そのため、一般的な緑内障の診断では、視野検査と眼圧検査、さらに眼底検査を行う場合がある。

早期発見と診断に重要な検査

視神経のダメージを測定することで、緑内障を早期発見できる

滝澤医師はこれらの検査に加えて、網膜の厚さを測定するOCT(網膜断層撮影)と視神経へのダメージを測定するHRT(視神経乳頭解析)を早くから導入することで、早期発見とごく初期の段階での正確な診断に基づく治療を実現し、

通常のハンフリー視野計(HFA)のほかに、初期の視野欠損を短時間で検出することを目的とした視野検査(FDT)も使用している。

可能な限りの検査方法を用意している滝澤医師は、そう言って最新の設備に自信を見せる。これらの最新機器と長年の経験が緑内障の早期発見と早期治療を実現しているのだ。


◆ 患者が「分かる」ために検査結果を「見える化」して説明

「自己満足の説明で済ませてはいけない」

診断結果や治療方法を説明

診断結果はモニターを使って患者に説明される

人と話すことが好きだという滝澤医師が普段から心がけているのは、診断結果や治療方法について、患者が理解できるように説明することだ。カルテや検査結果の電子化によって、それは以前よりも分かりやすく、かつ、容易に見せることが可能になった。

最新の検査方法では、どのような方法で何を測定するのかが、患者にはよくわからないものも少なくない。クリニックの検査機器の横には、

検査の仕組みとその意味を解説したポスターが掲示してある。検査を行う前にスタッフが患者に、どのような検査を行うのかをきちんと説明しているのだという。

白内障と異なり、緑内障は慢性疾患である。治療しても「完治」するということはない。

「緑内障は長く付き合っていく病気です。症状の変化や検査結果を見せて説明することで、患者さんの治療のモチベーションにつなげます」