心に寄り添う医療「緑内障はこわくない」 3/3

東戸塚田園眼科クリニック:滝澤 裕一

取材・執筆 / 石田 亮一

◆ 緑内障の治療には“継続は力”が最強の良薬

検査技術の発達は、緑内障の早期発見を可能にした。これによって、以前のような緑内障による失明という最悪のシナリオは、十分に避ける事が可能になった。

「視力は加齢によっても低下していきます。適切な治療を続けることで、加齢による視力の低下程度にまで、緑内障の影響を抑えることができるのです」

丁寧な説明を行う滝澤医師

病気の進行状態を理解することが大切だと語る

しかし、そのためには、患者自身の努力が必要不可欠だと、滝澤医師は強調する。

「“継続は力なり”という言葉は、緑内障から眼を守る最強の薬だと考えています。緑内障は患者の自覚がないままで、進行していく病気です。緑内障と診断された場合には、継続して受診することが大切なのです」

緑内障患者の10人に3人が、1年経たないうちに治療の継続を断念しているというデータもあるという。病気の進行状態などを患者が理解することで、治療の継続につながると、滝澤医師は考えている。そのために日々行っているのが、丁寧で分かりやすい説明なのだ。

◆ 新しいチャレンジを忘れずに正しい情報を発信していく

「自分が学生だったころとは、治療方法などがどんどん変わっています。つねに新しいもの、良いものを取り入れていかなければならないと思っています」

新しいことにチャレンジする、新しいものをとりいれるという姿勢は、自分の専門である眼科分野だけにとどまらない。

撮影:滝澤医師

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滝澤医師は、2007年に「日本抗加齢学会専門医」の資格を、新たに取得している。2001年に設立された日本抗加齢医学会は、抗加齢(アンチエイジング)のために分野を横断した予防医学の学会だ。

「抗加齢というのは、以前から興味のあった分野で、学会設立の発起人とも縁があり、

参加しました。これは、自分自身の抗加齢の実践のためでもあります」。滝澤医師は今後、眼科に関する情報に加えて、抗加齢に関する情報も積極的に発信していきたいと話す。インターネットをはじめとして、さまざまな情報が飛び交う中、本当に信頼できる情報を提供する地道な活動が、地域医療を支えていく力になることだろう。